手足口病   ヘルパンギーナ   咽頭結膜熱(プール熱) 

   麻疹   風疹   水痘   流行性耳下腺炎   伝染性紅斑   突発性発疹

   溶連菌感染症   マイコプラズマ感染症

インフルエンザ        ウイルス胃腸炎


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手足口病

○手足口病とは
コクサッキーウイルス、エンテロウイルスの感染により引き起こされる病気で、夏場を中心に、10歳以下の小児に流行します。

○手足口病の症状
潜伏期は27日で、一般的なかぜ症状の他に、次のような特徴があります。

@発疹:手のひら、足の裏を中心に、ひざ、ひじ、おしりに出現します。
25mmの水疱で、まわりが少し赤くなります。痛みやかゆみは少なく、5日程度で消えます。
A口内炎:同様の水疱が、口の中に数個できます。痛みを伴うことが多く、食欲が低下し、よだれが出ます。
B発熱:熱はないか、あっても12日程度の微熱が多いです。

○合併症

頻度は低いですが、以下の合併症があります。

@髄膜炎・脳炎:エンテロウイルス
71型の感染のとき、発熱、嘔吐、頭痛といった症状で発症することがあります。
Aウイルス性心筋炎:コクサッキーウイルスA16 型のときに多く、顔色が悪く元気がないといった症状で気づかれます。

○治療

特別な治療はありません。口の中が痛くなるため、食欲不振による脱水症に注意してください。軟らかく刺激の少ないもの(ゼリー、プリン、アイスなど)を与えるとよいでしょう。

○登園・登校

発熱、頭痛、嘔吐がなく元気があれば、発疹が残っていても登園・登校してかまいません。


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ヘルパンギーナ

○ヘルパンギーナとは
コクサッキーウィルスの感染により生じ、夏場を中心に6歳以下の幼児に流行します。

○ヘルパンギーナの症状

@発熱:突然38〜39℃の高熱が出ます。通常、3日以内でおさまります。
A口内炎:のどの奥に2〜5mmの水泡が数個みられます。痛みを伴うことが多く、よだれが増えます。

○診断

臨床症状でほとんど診断できます。ただし、乳幼児でのどの奥以外にほおの内側や舌、くちびるにも水疱ができている場合は、別の病気(ヘルペス)のことがあるので、必ず受診してください。

○治療

特別な治療はなく、5日以内で治ります。口の中が痛くなるため、軟らかいもの(ゼリー、プリン、アイスなど)を与えましょう。水分もあまり取れず、元気がなくなるようなら輸液が必要です。

○登園・登校

熱が下がり、元気があれば登園・登校してかまいません。

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咽頭結膜熱

○咽頭結膜熱(プール熱)とは
アデノウイルス(主に3型、まれに7型)によって引き起こされる疾患で、夏場にプールを介して流行することが多いのでプール熱とも呼ばれます。

○咽頭結膜熱(プール熱)の症状
潜伏期は47日で、空気感染や結膜炎からうつります。

@発熱:3840℃の高熱が45日間続きます。
A咽頭炎・扁桃炎:のどが赤くはれ、痛みを伴います.57日で改善します。
B結膜炎:両側または片側の結膜が赤く充血し、痛みや目やにを伴います。
この他、一般的なかぜの症状(咳、鼻汁)や下痢、リンパ節のはれもみられます。

○診断
のどを綿棒でこすり、検査します。
15分程度で結果が判ります。ただし検出率は70%ぐらいなので、血液検査を同時に行うこともあります。

○合併症
アデノウイルス7型の感染の際、重症肺炎をおこすことがあります。

○治療
特別な治療はありません。口の中が痛くなるので、食欲不振による脱水症に注意が必要です。刺激の少ない、軟らかい食べ物(ゼリー、プリン、アイス)や水分をこまめに与えてください。結膜炎に対しては、抗生剤の目薬を処方します。

○予防
感染力が強いので、石けんと流水でしっかり手洗いをしましょう。タオルやおもちゃの貸し借りはやめましょう。

○登園・登校は
熱やのどの痛み、結膜炎の症状が消えてから2日間経過するまで出席停止です。

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麻疹

○麻疹(はしか)とは
麻疹ウイルスによる感染症で、空気感染でうつります.感染力が強く、保育園や幼稚園では一気に流行します。麻疹の重症化や合併症で、現在でも年間約80人の子どもが命を落としています。小児期の感染症の中では、最もこわい病気のひとつです。

○麻疹の症状
潜伏期は812日で、予防接種を受けていない人が患者に接触すると、まず100%発症します。

@発熱:3839℃の高熱が34日間続き、いったん下がり気味となりますが、その後発疹の出現とともに再び高熱が34日間続きます。
A咳・鼻汁・目やに:熱の出始めから発疹のピークを越えるまで続きます。

B発疹:
4日目ぐらいから、23mmの紅い発疹が顔・首に出始めます。その後、胸や腕、お腹など全身に広がり、23日で発疹どうしがくっついたようになります。熱が下がるころには、暗褐色の色素沈着を残し治っていきます。
Cコプリック斑:発疹の出る12日前に、ほおの内側に小さな白い斑点が多数みられます。一時的なもので、12日で消えてしまいます。

○麻疹の合併症
麻疹にかかったときは、細菌による二次感染をおこしやすくなります。

@気道系の合併症:中耳炎、気管支炎、肺炎など
A脳・神経系の合併症
麻疹脳炎:発疹出現後数日で、頭痛、嘔吐、けいれん、意識障害で発症。
SSPE
:亜急性硬化性全脳炎とよばれ、麻疹にかかったあと67年たって発症。
学力低下や行動異常で気づかれ、徐々に運動障害や意識障害が進行し、数年で死に至ります。

○麻疹の治療
@特効薬はありません。症状に応じて、せき止めや解熱剤を使用します。
A細菌の二次感染をおこしやすいので、抗生物質も服用します。
B脱水やビタミン欠乏になりやすいので、水分・栄養補給に気をつけましょう。

○登園・登校は
熱が下がって3日間経過するまでは、出席停止です。

○予防
母親からの抗体は、生後46か月を過ぎると徐々に減少し、8か月以降は麻疹にかかる率が高くなります。1歳の誕生日がきたら、なるべく早く麻疹ワクチンを受けましょう。保育園に通園している乳児は、生後9か月になったら自費でワクチンを受けることをおすすめします。

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風疹

○風疹とは
風疹ウイルスの感染により起こります。以前は三日ばしかとも呼ばれていました。
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10歳の小児に多く、集団生活の場で流行します。不顕性感染(感染しても症状が出ない)も多く、症状も軽いことが一般的ですが、その分確定診断が難しい病気でもあります。

○風疹の症状
潜伏期は23週間で、以下のような症状が出ます。

@発疹:発熱と同時に、23mm程度の淡い紅斑が、まず体に出現し、その後手足に広がります。軽いかゆみを伴うこともあります。35日で消失します。
A発熱:38℃程度の熱が、12日出ます。
Bリンパ節のはれ:首の両側のリンパ節がはれ、痛みを伴います。1週間程度で治ります。

○合併症
@血小板減少性紫斑病:風疹の症状が消えた後に、皮膚に点状出血や紫斑が出現します。血小板減少が高度な場合は、入院治療が必要となりますが、約90%は治癒します。
A脳炎:治りかけの時期に、発熱、頭痛、意識障害、けいれんなどで発症することがあります。
B先天性風疹症候群:妊娠初期(4か月以内)の女性が風疹にかかると、高率に難聴、心臓病などの障害をもった赤ちゃんが生まれます。

○診断
症状が典型的な場合や流行がある場合は診断は容易ですが、他の発疹症(溶連菌感染症など)と区別しかねるときもあります。確定できないときは、血液の抗体検査を行うことがあります。

○治療
特別な治療はありません。発熱などの症状に応じた薬を使います。

○登園・登校
発熱と発疹がなくなれば可能です。

○予防
 
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歳以降なるべく早く(麻疹ワクチンの終了後)予防接種を受けましょう。

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水痘

○水痘(水ぼうそう)とは
水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染により発症します。感染力は強く、接触すれば90%は発症します。水痘が治った後もウイルスは体内にひそんでいて、免疫力が低下したとき(発熱、ストレス、老化など)に活性化し、帯状疱疹を起こすことがあります。

○水痘(水ぼうそう)の症状
@発疹:紅斑(赤いぶつぶつ)→丘疹(小さく盛り上がる)→水疱(水ぶくれ)→痂皮(かさぶた)という経過をたどる発疹が、23日で全身に広がります.頭髪部や、粘膜(口の中、まぶたの裏、外陰部)にもできます。
A発熱:
38℃程度の発熱が、13日間出ることが多いです。

○合併症
@細菌感染:水疱をかきこわして、とびひになることがあります。
A髄膜炎・脳炎:発疹出現後310日目に突然発症し、嘔吐、頭痛、意識障害、けいれんなどの症状が出ます。
Bライ症候群:重症の脳症で、嘔吐、錯乱、意識障害などの神経症状とともに肝臓や腎臓の障害が急激に進行します。死亡率が高く、助かっても重度の後遺症が出ます。

○治療
本来は自然に治る病気なので、必ずしも薬はいりません。
@抗ウイルス薬:発症後48時間以内に抗ウイルス薬(ゾビラックス)を服用すると、症状が比較的軽くすみます。
A解熱剤:高熱でつらいときは、使用してもかまいません。ただし、アスピリン(バファリン)はライ症候群との関係が指摘されているので、避けましょう。
Bぬり薬:フェノール亜鉛華軟こう(カチリ)がよく使用されます。すでにかさぶたになった部分には、ぬる必要はありません。とびひなどの細菌感染を合併した場合は、抗生物質軟こうが使用されます。

○登園・登校は
発疹がすべてかさぶたになるまで(約
1週間)は、出席停止です。

○予防
感染力が強く、跡が残ることもあるので、任意接種で自費ですが予防接種を受けることをお勧めします。予防接種を受けても10%程度はかかる人がいますが、症状は非常に軽くてすみます。

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流行性耳下腺炎

○流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)とは
ムンプスウイルスの空気感染または接触感染により引き起こされます。家族内や保育園、幼稚園などで流行します。潜伏期は23週間で、接触しても約13人は不顕性感染(感染しても症状が出ない)で終わります。年齢は、3〜7歳頃が多いです。

○流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の症状
@耳下腺のはれ:耳下腺部(耳たぶ〜耳の前のあごの線に沿って)がはれます。通常、片側から始まり、12日のうちに両側がはれてきます。(片側しかはれない人もいます)痛みがあり、口が開けにくい、食べ物がかみにくいなどの症状が出ます。3日目ぐらいがピークで、710日ではれは消失します。
A発熱:約80%で熱が出ますが、38℃以下で13日程度ですむことが多いです。
B唾液腺のはれ:顎下腺(あごの下)や舌下腺(あごと首の間にある)がはれることがあり、耳下腺のはれと同じで痛みを伴います。

○合併症
@無菌性髄膜炎:耳下腺がはれだしてから35日目に、発熱、嘔吐、頭痛などの症状が出ます。頻度は約5%と比較的高いです。入院治療が必要ですが、大部分は後遺症なく治ります。
A脳炎:頻度は02%で、23日目に急激に発症します。髄膜炎の症状のほかに、意識障害やけいれんが加わります。
B精巣(睾丸)炎・卵巣炎:ほとんどは思春期以降にかかった場合にみられます。
精巣(睾丸)炎は、成人男性の2030%に起こり、発熱、頭痛、精巣(睾丸)のはれ・痛みが37 日ほど続きます。まれに睾丸の萎縮をおこし、不妊症の原因になることがあります。卵巣炎の症状は、下腹部痛が多いようです。
C膵炎:1週間目頃に、発熱、上腹部痛、嘔吐、下痢など膵炎の症状が出ることがありますが、1週間程度で治ります。
D難聴:37日目頃に、突然めまい、ふらつき、耳鳴りなどとともに耳が聞こえにくくなります。難治性で、回復しません。しかし、多くは片側だけのため、日常生活には差し支えないことが多いです。

○治療
特別な治療はありません。症状や合併症に応じて治療します。痛みが強いときは、唾液が出やすくなるすっぱいものは避けたほうがいいでしょう。

○予防
自然に治る病気ですが、大きくなってかかるほど合併症も多くなりますので、予防接種をお勧めします。任意接種で自費になりますが、保育園や幼稚園に入る前に受けておくほうがよいでしょう。

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伝染性紅斑

○伝染性紅斑(りんご病)とは
ヒトパルポウイルスB19の感染で起こります。潜伏期は1020日で、感染力はあまり強くありません。212歳の小児に多く、たいていは軽く済みますが、妊婦が感染すると、流産・死産や胎児水腫(胎児に重症の貧血がおこり、全身のむくみや心不全をおこす)が起こることがあります。

○伝染性紅斑(りんご病)の症状
発熱やかぜ症状はほとんどみられません。

@ほおの紅斑:左右のほおが赤くなり、37日間続きます。(このためりんご病と呼ばれる)軽いかゆみを伴うことがあり、日光、寒冷、入浴などの刺激で悪化することがあります。
A手足の紅斑:ほおの紅斑が出て12日後に、ふとももや腕にレース様(網目状)の赤い発疹が出ます。1週間ほどで消えますが、その後2週間ほどは刺激により再度出現することがあります。

○合併症
@関節炎:大人がかかったときに多く、数日歩行困難になることがあります。

A貧血・血小板減少:潜伏期に起こり、紅斑が出る頃には自然に治ることが多いですが、まれに長引くことがあります。遺伝性の溶血性貧血の人では、急激な貧血の悪化が起こることがあります。

○治療
特別な治療はありません。ぬり薬をつける必要はありません。

○登園・登校は
発疹が出る時期にはすでに感染力はないので、元気であればお休みする必要はありません。

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突発性発疹

○突発性発疹とは
ヒトヘルぺスウイルス6HHV6)による感染症で、1歳半までの間に約70%の子どもがかかります。感染経路はよくわかってない部分もあり、子ども同士でうつることはありません。

○突発性発疹の症状
生後4か月〜18か月(特に6か月〜12か月)の赤ちゃんに発症します。

@発熱:突然39℃前後の高熱が出て、まる3日持続します。咳や鼻汁はほとんどなく、熱のわりにきげんが良いのが特徴です。軽い下痢を伴うことがよくあります。
A発疹:熱が下がるころに、腹部や背部を中心に、23mmの紅い発疹が多数出現します。かゆみはなく、発疹は34日で消失します。

○診断
発疹がでて初めて確定診断がつきます。熱が長引くときは、血液検査をすることもあります。

○合併症
@熱性けいれん:熱の出始めに、けいれんを起こすことがときどきあります。たいていは5分以内におさまり、後遺症もありません。
A肝機能障害:一時的に肝臓の障害が出ることがありますが、自然に治ります。
B脳炎:まれに、発熱が持続し嘔吐、ふきげん、意識障害、けいれんなどで発症することがあります。

○治療
発熱のみの時期は、かぜの治療をしながら経過を見ることが一般的です。高熱に対しては熱さましの座薬を使用することもあります。熱が下がり、発疹が出たら、薬は中止します。

○家庭でのケア
生まれて初めての高熱であることが多いので、ご家族は大変心配されます。基本的に熱そのもので脳が障害を受けることはなく、熱が高くてもある程度きげんがよく、水分がとれていれば大丈夫です。ただし、次のようなときは、直ちに受診してください。
・水分があまりとれず、尿の量が極端に少ない。
・うとうとして、反応が悪い。
10分以上けいれんが続く、または24時間以内に2回以上けいれんが起こる。

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溶連菌感染症

○溶連菌感染症とは
溶連菌は、正式にはA群β溶血性連鎖球菌といい、飛沫感染により咽頭炎・扁桃炎などの症状が出ます。

○溶連菌感染症の症状
潜伏期は25日で、510歳ごろに多いです。主な症状は以下のようなものです。
@咽頭炎・扁桃炎:発熱、のどの痛み、のどや扁桃腺が赤くはれるなど
A口蓋の点状出血斑:のどの奥に、小さな点状の出血斑が認められます。
Bいちご舌:舌の表面が、いちごの表面のようにブツブツとなります。
C発疹:腹部からふとももにかけて、小さな紅い発疹が多数出現し、かゆがります。
D皮膚の落せつ:上記の症状が消えた後(56日目以降)に、手足の指先から皮膚がはがれ落ちてきます。

○診断
@迅速診断キット:綿棒でのどの菌を採取して検査します。10分ほどで結果がわかります。ただし、すでに抗生物質を飲んでいる場合は、正確に診断できません。
A培養検査:同じく縞棒でのどの菌を採取して検査します。結果がわかるまで数日
かかります。
B血液検査:白血球の増加や炎症反応(CRP)の上昇がみられることがあり、@やAの検査とあわせて行うことがあります。

○合併症
@急性腎炎:溶連菌感染後34週間して、突然血尿・たんばく尿、むくみ、血圧上昇などの症状がでます。入院して安静、食事制限、運動制限が必要になりますが、予後は良好で90%以上は治癒します。
Aリウマチ熱:溶連菌感染後に、発熱や関節炎、心炎をおこすことがあります。
B血管性紫斑病:溶連菌感染後に、下肢の紫斑、腹痛、関節痛などをおこすことがあります。

○治療
溶連菌感染自体は、抗生物質を23日服用すればおさまりますが、腎炎などの合併症を防ぐために、1014日間抗生物質を飲むことが勧められます。また念のために薬を飲みおわって1週間後に、検尿を行います。

○登園・登校は
抗生物質を飲み始めて、発熱・発疹がおさまって元気があれば大丈夫です。

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マイコプラズマ感染症

○マイコプラズマ感染症とは
肺炎マイコプラズマという病原体の感染により、呼吸器症状(気管支炎、肺炎)をひきおこすものです。以前は4年に1度、オリンピックの年に流行すると言われていましたが、最近はあまり関連はないようです。5〜15歳の学童に多くみられます。

○マイコプラズマ感染症の症状
@咳:がんこな咳が昼夜を問わず続くのが特徴です。
A発熱:3839℃の発熱がみられます。ただし、3歳未満の乳幼児では発熱がないことも多いです。その他、頭痛、咽頭痛、胸痛、発疹を伴うこともあります。

○診断

症状が激しい割に、全身状態が良いのが特徴です。肺炎を起こしている場合は、胸部レントゲンで明らかな影を認めます。確定診断は血液検査で抗体上昇を確認することですが、回復期でないとわかりません。そのため、症状や治療経過で臨床的に判断することが多いです。

○合併症

@発疹症:多形滲出性紅斑と呼ばれる全身の発疹症がみられることがあります。
A脳神経系:髄膜炎、小脳失調症、顔面神経麻痺を起こすことがあります。

○治療
マクロライド系抗生物質(クラリス、ジスロマック)がよく効きます。
小学生以上で症状がひどい場合は、テトラサイクリン系(ミノマイシン)を使用することもあります。全身状態が悪い場合は入院治療が必要になります。

○登校・登園は
発熱がなく、激しい咳が落ち着けば大丈夫です。ただし、咳が気にならない程度になるまでスポーツは避けましょう。

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インフルエンザ

○インフルエンザとは
インフルエンザウイルス(A型、B型)の感染により、主に呼吸器症状をひき起こすものです。感染力が強く、冬に家族内や学校、保育園で流行します。免疫力の弱い幼児や老人は種々の合併症をきたすことがあり、いわゆる“かぜ”とは違います。

○インフルエンザの症状

@発熱:突然38℃以上の高熱が出て、3〜5日間続きます。
A倦怠感:発熱に伴う全身のだるさが特徴的な症状です。
B痛み:頭痛、咽頭痛、関節痛、筋肉痛がみられます。
C咳・鼻水:発熱後数日たって出現し、5〜7日間続きます。
その他、吐き気や下痢がみられることがあります。

○診断
@臨床症状:インフルエンザの流行期(12月〜3月)に典型的な症状が出現した場合は、症状だけで診断できます。
A迅速診断キット:鼻汁中のウイルスの有無を調べるもので、20分程で結果がわかります。発症後、間もない(12時間以内)場合は、インフルエンザであっても結果が陰性になることがあります。
B血液検査:細菌感染が疑われるときに行うことがあります。

○合併症
@肺炎・気管支炎:細菌の2次感染により、肺炎、気管支炎を起こすことがよくあります。
A中耳炎:乳幼児によくみられます。
B筋炎・心筋炎:下肢の筋炎で一過性の歩行障害が見られることがあります。心筋炎では倦怠感が強く、重症化すると死亡することがあります。
C熱性痙攣:乳幼児でよくみられ、脳症との鑑別が必要です。
D急性脳症:6歳以下の幼児に多く、発熱から24時間以内にけいれん、意識障害などの神経症状が出現します。死亡率は10〜30%と高く、救命できても重度の後遺症(寝たきりなど)を残すことが多いようです。

○治療
本来は、自然に治る病気ですが、症状が強かったり合併症のおそれがある場合は、以下の治療を行います。
@抗ウイルス薬:タミフルという薬を1日2回、5日間内服します。
A抗生剤:細菌感染を合併した場合に投与します。
Bその他:症状に応じて咳止め、去痰剤、整腸剤などを使います。
脱水症状がある場合は、輸液を行います。

○解熱剤について
高熱に対し解熱剤を投与する場合は、アセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ)を使います。小児のインフルエンザでは、アスピリン(バファリン)、ボルタレン、ポンタール、及びサリチル酸を含む総合感冒薬のPL顆粒やLLシロップは投与してはいけないことになっています。(脳症の発症や死亡と関連があるとされています。)15歳以下の方は必ず小児科専門医を受診してください。

○登園、登校
熱が下がって2日間たつまでは出席停止です(タミフルを内服して熱が下がっても、その後2〜3日はウィルスが排泄されています)。流行を拡大させないよう、必ず守りましょう。

○予防
6歳以下の幼児や、ぜんそく・心臓病のある人・気管支炎・中耳炎を起こしやすい人は必ずワクチンを受けましょう。生後6ヶ月から接種できますが、2歳以下では効果が不十分なことがあるのでご家族も一緒に接種されることをお勧めします。


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ウイルス性胃腸炎

○ウイルス性胃腸炎とは
感染性胃腸炎は、嘔吐・下痢・腹痛などの胃腸症状を主とする感染症で、大きく分けてウイルス性のものと細菌性のものとがあります。ウイルス性胃腸炎は、ロタウイルスに代表されるように冬場に嘔吐や下痢を引き起こすものです。これに対して細菌性胃腸炎は、0157やサルモネラなどの細菌が原因で主に夏場に食中毒などを引き起こすものです。

○ウイルス性胃腸炎の種類
頻度の高いものは、次の3種類です。
@ロタウイルス A小型球形ウイルス Bアデノウイルス

○各胃腸炎の特徴

@ロタウイルス胃腸炎:か月〜歳の乳幼児に多く、いわゆる嘔吐下痢症の主な原因です。毎年月に流行します。最初に数回の嘔吐がみられ、半日〜遅れて頻回の水様下痢(白っぽい便になることがある)が出現し、日持続します。最初の日間は発熱することがあります。幼児期に数回繰り返しかかる場合もあり、家族内では成人に感染することもあります。   

A小型球形ウイルス胃腸炎:小型球形ウイルス(
SRSV、ノーウォークウイルス)は胃腸炎の原因ウイルスとしては、乳幼児では番目に、年長児や成人では最も多いとされています。接触感染以外に魚介類(特に生カキ)から感染することがあり、冬の食中毒の主な原因となっています。症状は嘔吐と下痢で数日で改善しますが、一度かかった人でも繰り返し感染することがわかっています。

Bアデノウイルス胃腸炎:歳未満の乳幼児に多く、季節を問わず発生します。ロタウイルスに比べると軽くすむことが多いですが、下痢が長引く(週間以上)傾向にあるようです。

○診断のための検査
口タウイルス、アデノウイルスは、便で簡単に検査でき、30分で判定できます。

○嘔吐があるときの注意

@嘔吐開始後時間は、何をしても吐くことが多く、無理に飲ませないほうがよいでしょう。その後お茶や薄いスープ、イオン飲料などを少しずつゆっくり飲ませてください。乳児の場合母乳はそのままでかまいませんが、ミルクは少し薄めに作って、回量を少なくしてください。

A嘔吐がある期間は、脱水になりやすいので注意してください。脱水の症状(うとうとする、ぐったりして反応が悪い、手足が冷たく苦しそう、くちびるがひどく乾燥する、皮膚に張りがなくかさついている)がみられたら、すぐに受診してください。

○下痢があるときの注意

@飲み物:基本的には嘔吐があるときと同じです。牛乳は避けたほうがよいでしょう。
A食べ物:りんごのすりおろし、おかゆ、軟らかいご飯、うどん、バナナなどの消化の良いものを少しづつ与え、便の具合をみながら徐々に通常の食事に戻しましょう。油を使った料理や、スナック菓子は避けてください。

○嘔吐に対する薬
吐き気止めの座薬やシロップが使用されます。嘔吐がひどいときは、注射薬を使うこともあります。ただ、病初期にはあまり効かないこともあります。

○下痢に対する薬
下痢止めを使っても、下痢が治るまでの期間はあまり変わらないとされているので、強い下痢止めはあまり使いません。基本は食事療法です。

@乳酸菌製剤:いわゆる整腸剤。(ビオフェルミン、エンテロノン、ラックピー)
A腸管ぜん動抑制剤:いわゆる下痢止め。症状が長引くとき、短期間使用します。(ロートエキス、ロペミン)
B乳糖分解酵素:下痢で腸の粘膜が荒れ、2次性の乳糖不耐症をおこすことがあります。主に乳児に使います。(ガランターゼ、ミルラクト)

○予防
患児の便の中のウイルスが、家族や保育者の手指を介して感染するため、手洗いが一番大切です。流水と石けんでよく洗い、タオルやおもちゃの共用は避けましょう。

○登園・登校は
嘔吐と水様下痢がある間はお休みしてください。下痢の回数が減り、軟便程度に改善したら大丈夫です。
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